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過去担当プロジェクト

江東区新木場1丁目計画 新築工事: プロジェクト

江東区新木場1丁目計画 新築工事
(曽我建築設計事務所在籍時)

​場所:東京都江東区

期間:2016年6月~2018年10月

用途:工場・倉庫・事務所

​種別:新築

構造:鉄骨造

​規模:地上5階建 延床面積2814.90㎡

所属していた曽我建築設計事務所で担当させていただいたプロジェクトです。

お客様は企業様で、これまで分散していた工場、倉庫、事務所を残しつつも、新しい敷地にそれらを一体化させた本社屋を計画するという、お客様としては大きなターニングポイントとなったプロジェクトでした。

敷地は東京都が指定する「港湾隣接地域」内にあり、これだけの現代サイズの規模の建築物が、江戸時代に建造され、昭和40年代に補強工事をされた護岸構造の眼前に建つため、構造的な検討はもちろんのこと、都とかなり細かい折衝、申請手続きが必要となりました。

当然建物の荷重は護岸ないしは地上付近の地盤で受けとめられるものでないため、地中60m付近の堅固な支持層に支持杭(RC造の現場造成杭)を打って、そこから支持する形をとることで、構造的に成立させるものとなりました。

この支持杭は、RC造や鉄骨造などで比較的重い建築物の場合よく採用される方式ですが、地盤を構成する土砂は構造計算上は度外視されるので、地盤沈下しようが地盤を構成する土砂が何らかの理由でなくなろうが、建物は地中60mの支持層とRC造成杭によって支えられるため、建物本体には影響がありません。

とはいっても、既存の地中に、昭和時代に補強された、地盤から護岸を引っ張って支持する、ワイヤー状の「タイロッド」があり、このタイロッドは1.6mピッチで地中3m付近に埋まっており、この構造物自体は建物の支持とも地盤の安定性とも関連がないのですが、そこに干渉しないように施工しなければなりませんでした。杭・基礎のサイズを考慮すれば、既存埋設物の1.6mピッチは驚異的な狭さで、杭工事と基礎工事は難解を極めました。

そうしてようやく構造的支持が確約された地上部には、この企業様の業務に必要な、屋外の5段式機械式立体駐車場、10mを超えるスパンで水平移動するクレーンガーダーとハッチ内を垂直移動するホイストクレーンによりつながる1階~3階の工場+倉庫、SUS鏡面とガラスにより仕切られた直通階段で一体的につながれた4階~5階のオフィスがあります。

屋上では砂町運河の景観を一望できる屋上庭園があり、この高さまで建てたからこその、開放的な眺望になっています。

建物を成立させる前段階の折衝がまず一つのハードルでしたが、このサイズの建築物で多くの同時検討要素も含めて担当させていただいたことに大きな充実感と感謝をしております。オープニングパーティでは、お客様から社として感謝状をいただきました。

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