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M様邸マンションリノベーション

期間:2020年1月~2020年7月

場所:埼玉県川越市

用途:共同住宅の住戸

種別:改修

規模:専有面積71.47㎡

当社初の個人のお客様からご依頼いただいた、マンションリノベのプロジェクトです。


もう一部屋分くらい広い賃貸マンションのお部屋からのお引越しに伴う改修で、広く使えることと、収納を大きくすることから計画が始まりました。

ユニットバス、洗面化粧台、トイレについては既存を残しているため、全体としては3LDK既存間取りの骨格を残しつつ、連続する引戸により続き間状の部屋を仕切ったり開放したりすることで、3人のご家族が自由に広く使うことが可能になるよう、計画しました。

収納についても既存が圧倒的に少なかったため、室内用の可動棚板とウォークスルー型もしくは押入状のクローゼットを各居室ごとに隣接させ、クローゼット内には上階スラブ下ギリギリまで、枕棚を2段配しています。

ウォークスルー型のクローゼットを介して、LDK⇔続き間⇔ウォークスルークローゼット⇔廊下⇔LDKと回遊性のある動線でつながれた計画になっています。

また、このプロジェクトは当社の今後の住宅設計におけるインテリアや同様のリノベーションへのひな型としての位置づけもあり、極力ホンモノ素材の採用につとめました。

建具の手掛け部分や枠材は全てツガの無垢材、収納内や棚板には全てシナかラワンの合板を採用しています。完了からしばらくは木の良い香りがします。

LDKにおいても天井折上げ部分で上階スラブ下の躯体を見せ、ステンレスバイブレーション1.2ミリを側面に張っています。キッチン廻りの磁器質タイルとダイニングの木加工したライティングレール、梁型に突板を張って、空間化しています。

一部の方限定で完成披露会を実施したのですが、多くの方にご興味、ご好評いただいたのがテレビをかけているスクリーンで、引戸状に横にスライドします。テレビやHDレコーダーの配線は引戸の中を通り上に抜けて、梁型の後ろで横に流れている配線に、電源とアンテナ線をつなぎます。これで足元に配線は出てきません。これでダイニングでも、リビングでもテレビを動かしてみることができます。

ここでの写真はほとんどがプロのカメラマンの方に撮影をいただいたもの、数枚は私が撮影したものを載せており、写真でもお伝えできるものは多くありますが、ここに訪れていただいた皆さんに体感いただきたいくらい、体で感じられる空間になったと思います。これからもこの「体で感じられる」ということは大事にしていこうと思います。

コストの中での制約があるのはどんなプロジェクトでもそうですが、本件はお客様の温かいご配慮と、同じマンション内の皆様の温かいご理解、そして施工会社との強力なタッグにより、最高の仕上がりになりました。

ショールームなどじっくりご一緒し、細かに共有しながら進める予定でしたがコロナ禍で叶わず、お任せいただく箇所が多々ありました。その中でもお客様には「今さんに頼んで良かった」と大変気に入っていただき、体で感じる部分まで共有いただけたのは幸甚の至りでした。

設計者冥利につきる、最高のプロジェクトとなりました。

​皆様、ありがとうございました。

M様邸マンションリノベーション: ギャラリー
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