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不動産型収益物件の進め方


主に収益物件を扱う不動産会社様、ディペロッパー様対象の場合の進め方です。スピードが重視される世界だと思いますので、合理化して省くところは省き、後戻りのない進め方をします。

以下の進め方のイメージは、開発申請別途、RC造5階建以下、延床面積2000㎡以内程度の共同住宅の場合を想定します。

​主な流れ


01. 初期資料の確認(お客様より当社へ)

02. 企画ボリュームプラン作成(当社)

03. 具体的検討へ進めるかどうかの見通し(お客様)

04. 役所本調査・現地確認~設計監理契約

05. 実施図作成~工事契約・条例手続き~確認申請​

06. 着工~工事管理⇔工事監理​

07. 条例手続きに対応する検査・消防検査~完了検査

08. 施主検査~是正工事・引き渡し

​​01.初期資料の確認(お客様より当社へ)


​​●スケジュール感:資料受け取り後、ご確認次第



具体的な検討に入る前の大前提として、計画地(住居表示とできれば地名・地番)の特定、計画地(土地)の面積の特定は最低限しておきたいです。下記書面をご用意いただけると手戻りが少ないです。

① ゼンリン地図またはGoogleマップ等による計画地の図示

② 敷地測量図

③ ①の住所・地名地番(②に入っていれば不要です)

④ ①の土地登記簿謄本

⑤ 敷地に接する道路の道路台帳(役所・Web上で取得可能な場合は結構です)

⑥ 物件概要(事前にまとめたものがあれば、いただけると幸いです)

※資料がそろわない場合でも検討は可能ですので、ご相談いただければ幸いです。

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02.企画ボリュームプラン作成(当社)


●​​スケジュール感:通常1~3日程度、窓口、現地等確認必要な場合1週間

プランや内部の間取りについてご希望があれば着手前にお伺いしますが、多くは法的な制約をおおよそクリアにして計画案を試作するプロセスです。​​計画地に、どのくらいボリューム(大きさ≒面積、高さ≒階数)のものを建てることができ、法律上、条例上、どういった制約がかかってくるのかを明確にします。画像はRC造10階建単身者用共同住宅の例ですが、スピード重視のため、このようなシンプルな図示で提出することが多いです。


特に容積や高さを最大限確保する収益物件の場合には、ご希望の内容の建築物が計画可能か不可能かの判断を、この段階で見極めることが多いです。天空率や日影の検討もこの段階で行います。

※法令・条例、敷地条件が複雑化している地域の場合、事前に役所や検査機関、現地の確認を取る場合もあり、その場合はトータルで1週間ほど、お時間をいただく場合もあります。

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03.具体的検討へ進めるかどうかの見通し(お客様)


●スケジュール感:お客様のスケジュールにて

企画プランにより提示されたボリュームから、設計上の条件もしくはお客様の予算に応じてRC造、S造、木造の別で概算コストを見通し、賃料収益とご比較いただいて、以降の具体的な計画まで進めるか否かを見通していただきます。

若干の不確定要素はこの段階では残るので、企画プラン提出時にお伝えする注意事項等を加味いただいて、ご検討いただければと思います。

コストについては、お客様の方で契約予定やお付き合いのあるゼネコンさんや、地域の工務店さんがいればそちらの概算をヒアリングいただいて最有力とするのがベストです。

特に指定工事業者さんがない場合には、当社の経験上ですが、300㎡程度以上のRC造、施工床面積換算で、坪100万円~+杭工事別途、S造で坪90万円~+杭工事別途、木造で坪60~70万円程度と勘案します。

見通しを立てて以降具体的に進められるようでしたら、以下のやりとりに続きます。

変更検討のご希望はこの段階でお伺いします。法的・技術的に成立する範囲で、対応いたします。

逆にここまでで検討ストップのようでしたら、複数物件ある場合やごく少ない作業量の場合には基本サービスといたしますが、原則税別¥15,000程度の検討費用を申し受けいたします。

打合せ

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04.役所本調査・現地確認~設計監理契約


●スケジュール感:1週間~10日間

検討していた内容の法的・条例上の整合性を役所窓口で本格的に再確認しつつ、現地にて重要な制約がないか確認します。

それを踏まえ、建築確認申請を中心に、必要な法令・条例上の手続きを整理し、申請スケジュール・実施図作成スケジュールをご用意いたします。

併せて、企画プランからの変更希望内容を踏襲した上で、平面図・立面図・断面図・仕様書を主とした設計契約図を作成し、今回計画の設計・監理業務について、申請・実施~着工後の設計監理~中間・完了検査立会いまでの、構造設計・設備設計も併せた費用のお見積りをお出しします。

建物全体像についてCGパースが必要な場合はお求めに応じて、この段階で一先ずのものをお出しします。

計画内容についてご了承いただけましたら、重要事項説明と共に設計業務のご契約をさせていただきます。

契約後は、以降の実施・申請手続きのプロセスに進めさせていただければと思います。

計画の全容、建物形状や窓開口など、特に躯体に関わる部分については、この段階で一度フィックスする必要がありますので、ご留意、ご承知の方お願いいたします。

契約図・スケジュール.JPG

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05.実施図作成~工事契約・条例手続き~確認申請


●申請手続きスケジュール感:1.5ヶ月~2ヶ月程度(物件規模による)

●実施設計図作成スケジュール感:3週間~1ヶ月程度

●工事契約へのスケジュール感:上記の他お客様と当社、ゼネコンさんとの調整スケジュールにて

設計契約図の内容、仕様をもとに実施設計図作成~工事契約への動きと、申請手続き(条例手続きと建築確認申請)を開始します。

実施図作成と申請手続きは同時進行となる場合が多いですが、特に構造設計上荷重が変わるような変更(窓開口のサイズや仕上げの別)については、確認申請以降は原則変更不可能となります。図の整合が崩れない範囲で、確認申請の前に確定します。

・実施設計図~工事契約

設計内容をより詳細に、意匠図、構造図、設備図を現場でやり取りできるレベルまで作図した実施設計図を作成します。この実施設計図を基にお客様とゼネコンさんとの間に工事契約を締結すべく、ゼネコンさんに工事の正式なお見積りと工程表をお出しいただきます。

お客様の側に専門のご担当の方がいらっしゃる場合にはご担当の方を介して当社とゼネコンさん、そうでない場合には当社とゼネコンさんとのやりとりになる場合が多いです。

入札などの場合も含め、お見積りをお出しいただいた後は、必要に応じて当社とゼネコンさんとの間でコストダウンやVE検討をし、設計内容と工事内容に調整をかけます。お客様とゼネコンさんとの間で工事内容とコストについて合意に至ったところで、工事契約締結となる流れです。

収益物件の場合、下に続く着工以降のスケジュールで、地鎮祭や経過の検査はケースバイケースで、地鎮祭はやらない場合もあります。どうのような形にするかについては、当社もしくはゼネコンさんよりお客様に事前にお伺いします。

・申請手続き

条例手続きと建築確認申請を開始します。主に設計契約時に提出したスケジュールを元に、確認申請の日にちから逆算して、条例手続きの提出書面の対応をします。

条例手続きも確認申請も、主に当社による書面作成→お客様の捺印→役所もしくは検査機関への提出、という動きの繰り返しとなりますので、ご協力お願いいたします。

​​工事契約と条例手続きの完了、確認済証の受領をもって、このプロセスは完了です。

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06.着工~工事管理⇔工事監理


●着工のスケジュール感:工事契約またはお客様のスケジュールにて(法律的には確認済証の受領次第着工可能です。)

●着工後のスケジュール感:工程表に準じる(中間検査以降の工程は法律的には中間検査合格証受領し次第、着手が可能です。)

確認済証の受領後、実施設計図(工事契約)の内容を元に、着工となります。ゼネコンさんに工事契約時にご提示いただいた工程表を元に、当社の方では節目節目で立会い・検査をしながら、工事の進捗に沿って、確実な進行を監理します。

例えばRC構造の場合、縄張り、杭工事(試験杭)、基礎工事、中間検査(2階の床張り配筋検査)までは最低限立会いとし、必要に応じて各階ごとの配筋・設備スリーブの確認、上棟検査、内装墨出し等、立会い監理を実施します。

実施設計図を元に起こしたゼネコンさんの施工図および施工管理(タケカン)と、当社の側の工事監理(サラカン)がかみ合うほど、現場の仕上がりは良いものになっていきます。

​工事の進捗に応じて、内外仕上げ材の最終確認をします。

05_中間検査まで.jpg

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07.条例手続きに対応する検査・消防検査~完了検査


●スケジュール感:工程表に準じて検査申し込み後、行政、消防、検査機関と調整した日程にて

中間検査以降、法律的に基づく検査は条例手続きに対応する検査、所轄消防署による防火対象物使用開始届に基づく消防検査、建築完了検査で全てとなります。

建築確認申請と同じく、完了検査済証の発行には建築基準法に準じる条例手続きの検査と、消防検査に合格、完了して​いる必要があります。

建築完了検査が問題なくクリアできれば完了検査済証が発行され、完了検査済証受領後は、建築物を使用することが法律的に認められます。

完了検査.JPG

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08.施主検査~是正工事・引き渡し


●スケジュール感:工程表をベースに建築完了検査後、お客様のスケジュールに合わせ随時日程調整

完了検査済証が出ているので法律的には建築物は使用可能ですが、仕上がりについての是正工事や、ユーザー様に合わせた設定、調整など、工事対象範囲内で対応することがあります。

一般に、ゼネコンさんの自主検査、設計事務所検査を事前にした上で、施主検査は、残工事の事前のお伝えを含め、設計事務所、ゼネコンさん、お客様のご担当者様一体になり、手分けをして建物全体についての確認をします。

壁紙や塗装などは見たり触ったりする通りですが、フローリングなどはかかとで強めに踏んでみて浮きや違和感の有無を確かめたり、建具については施錠と開け閉め動作を確認したり、照明はスイッチとの対応を確認したり、水栓やトイレは流水状況を確認したりと、お客様、ユーザー様が使用する前に、ユーザー様目線での検査、確認をします。

ここで上がった残工事・是正事項の対応を当社およびゼネコンさんと間で整理し、是正工事対応→是正完了の確認をした上で、ゼネコンさんからお客様へお引き渡しとなります。

以上をもって、工事完了。設計監理業務も完了とします。

経過検査については、工事契約時の約束事に従って、実施することとなります。(※建築基準法上の定期報告についてはこれとは別に実施します。)

施主検査.JPG
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